前回レポート(8/24)以降の進捗をまとめています。今週はお客様との会議はなく、8/21 の 3 社会議で伺った内容を、そのまま形にすることに充てた一週間でした。板倉製作所様の新システムは着工し、アイサン工業様は商奉行との日次連携が動き始め、クリエイトエンジニアリング様はご要望の実装と実データの投入まで進みました。タカハシサーモセンサー様は新しいご要望を 1 件、本番稼働までお届けしています。来週 9/2(水)は、10:00 にクリエイトエンジニアリング様、14:00 にタカハシサーモセンサー様と打合せです。あわせて、社内向けの取り組み(メールの自動整理と顧客台帳)について希望者を募集させてください。

各プロジェクトの詳細は、以下の見出しをクリックすると開きます。

柳谷様よりメールでいただいたご要望です。品目ごとに 4 つの数字を持たせ、「そろそろ発注」を機械に判断させたい、というものでした。
| 設定項目 | 意味 |
|---|---|
| リードタイム | 発注してから届くまでの週数 |
| 最小発注ロット | 一度に発注する最小の数(これ未満では頼めない) |
| 最低在庫 | これを下回ったら発注する水準 |
| 発注サイクル | 何週おきに発注するか |
同じ日のうちに実装し、本番に反映しました。
推奨発注数は、不足分を最小発注ロットの倍数に切り上げて出しています。
本番反映の確認 — 反映の前後で実データが一切変化していないこと(在庫 580 品目/入出庫 589 件/受注 56 件が完全一致)を確認しました。また、4 つの数字がまだ未設定の 580 品目に対して、誤って「要発注」と判定されたものが 0 件であることも確認しています。
機能が増えるにつれ、1 画面に載る情報が増えすぎていました。推測ではなく実際の寸法を測って手を入れています。
なお、本文の文字サイズ(18px)は意図的に変えていません。画面を詰めるために文字を小さくするのは、現場でお使いいただく前提と相反するためです。
ヘッダーのお名前が 「柴 (営業) (営業)」 のように役職が二重に出ていました。実際に画面に出ていた不具合です。本番のお名前 5 件を修正しました(権限・パスワードには一切触れていません)。説明書のスクリーンショットにも写り込んでいたため、撮り直しています。
16 節・32 枚 → 17 節・36 枚に増補しました。新章は **「16. 発注のタイミングを知る(発注検討)」**です。4 つの設定項目の意味、1 件ずつの入力、CSV での一括取り込み、要発注と判定される条件を、実画面のスクリーンショットで説明しています。
検査課(岩室様)もご同席予定です。前回からの持ち越し 4 件に、今回の新機能に関する 2 件が加わります。
| # | ご相談したいこと | 補足 |
|---|---|---|
| 1 | シリアル番号の採番ルール(最優先) | 本数の閾値か、製品種別か。併用する場合の優先順位。営業様が検査課とお詰めいただく宿題です |
| 2 | 分納が月をまたいだときのシリアル番号 | 現在は「受注確定時に 1 回採番し、以後は固定」です。この挙動でよいかのご確認 |
| 3 | 返品の扱いをどこまで細かくするか | 現在は「返品」1 状態のみ。区分・キャンセル料・在庫の戻し入れの要否 |
| 4 | 承認フロー | 単価訂正・請求書破棄は当面は承認なし。経営層でのご検討状況の共有 |
| 5 | 【新規】発注サイクルの起点 | 現在は最終入庫日を起点にしています(発注書を出す機能がまだないため)。「発注を出した日」を起点にすべき場合は、発注管理そのものを作る話になります |
| 6 | 【新規】最低在庫の決め方 | 最低在庫は「発注の引き金」としてお使いいただく前提です。リードタイム × 平均消費量から自動計算すべきかどうか |
このほか、8/5 からの確認事項(受注確定ボタンの運用、製品種別ごとの個体別判定、返品ボタンの十分性、仕入先と得意先の相殺の対応づけ、ミシン目用紙の改ページ、作業指示書「1/2」の表記)も引き続き持ち越しています。
手書き仕入台帳のデジタル化 — 今期間の変更はありません。読み取り済みの 10 冊・約 555 行、および締め行と明細合計が一致しない区切りの確認待ちという状況は据え置きです。

8/21 のヒアリングでお約束いただいた資料一式を頂戴しました。受注票・作業指示書・組付出荷指示書・発注情報一覧・構成図面、および現場で実際に回っている **4 つの Excel(工数管理表・構成リスト自支給確認リスト・材料在庫・支給品在庫)**です。ありがとうございました。
新システムの設計は、この実物を相手に行いました。 想像の帳票ではなく、実際に使われている紙と Excel の形から起こしています。
8/21 にいただいた「オフコンに縛られて新しいシステムを作っても意味がない。どんどん引き離してほしい」というご意思を、設計の前提に置きました。
設計書には、旧システムと決定的に違う点を 8 つの原則として先に宣言しました。たとえば——
| 原則 | 何が変わるか |
|---|---|
| 在庫は「今いくつ」ではなく、出入りの積み上げで持つ | 現行の材料在庫 Excel も支給品在庫 Excel も数字を上書きしているため、「先月末はいくつだったか」に構造上答えられません。積み上げで持てば、棚卸・差異調査・「1 年動いていない材料」の検出が初めて可能になります |
| 紙の押印・手書き欄を、きちんとした項目にする | 誰が・いつ承認したかが記録として残ります |
| 同時に触れることを前提に作る | 8/21 の最大の痛点「AS/400 は同時に 1 人しか使えない」への直接の答えです |
| 現場は端末を選ばず、QR から始まる | 作業者が特定の端末の前に並ぶ必要がなくなります |
投入は 9 段階に分けます。P0 基盤 → P1 工数 → P2 構成取込 → P3 受注・構成・所要量展開 → P4 在庫 → P5 支給品 → P6 組付・出荷 → P7 購買・外注・原価 → P8 売上・請求・支払。8/21 で「いちばんコストの高い痛点から」と決めたとおり、P1(工数)と P2(構成取込)は他に依存しないので、基盤の直後に並行着手できます。
1. QR コードでの工数記録(P1)
8/21 で「実証に入る」とご報告した方式を、設計だけでなく動く形まで作りました。
現在の「紙に手書き → 別の担当者が Excel に再入力」という二重の手作業が、ここで消えます。「誰が・どの作業に・何時間かかったか」が初めて集計でき、原価計算の前提が揃います。
2. 構成表の取り込み(P2)
いただいた実物の構成リストで試しました。
| 資料 | 読み取り結果 |
|---|---|
| 構成リスト(Excel) | 77 行・4 ブロック |
| 構成図面(PDF) | 312 行・11 ページ |
正直な数字をお伝えします。 「全部自動」ではありません。初めての取り込みでは、77 行のうち 13 行(11 品目)について人の判断が必要でした。内作か・購入か・支給か、といった、構成表そのものには書かれていない知識が要る行です。
ただし、その判断を 1 回すると、システムが覚えます。同じ構成をもう一度取り込むと、人の判断が要る行は 0 行になります。
つまり、「11 ページの打ち直し」が「13 行の判断」になり、次からはその 13 行も要らなくなる、というのが今の到達点です。
3. ログインと権限
現場の端末を後から追加できるよう、15 分間だけ有効な 8 桁のコードで端末を登録する方式にしました。役職に応じて見える画面が変わります。
前回ご報告した 1 年分のメール記録 105,371 件の分析を、こちらの手元の資料ではなく、御社から見られる画面としてご提供しました。ご要望をいただき、2 度手を入れています。
なお、この画面にはメールでは構造的に測れないこと(客先ポータル上の作業、電話・FAX、共有アドレス宛のやり取り)も明記しています。人の働きぶりの判断に使う場合、そこが抜けたまま数字だけが独り歩きするのを避けるためです。
設計は止まりませんが、決まると形が変わるものが 12 件あります。近いところでは——

会議でお持ち帰りした 約 20 件のご要望を、ほぼすべて実装しました。画面数は 8 → 14 になっています。
新設した 6 画面
| 画面 | 内容 |
|---|---|
| 見積 | 見積書の作成、距離からの輸送費の自動計算、売上管理表、印刷 |
| 仕入先マスター | 仕入先の登録、標準仕入先の設定、数量段階単価 |
| 単価改定 | 品番ごとの単価の推移と改定率、機種原価の 1 台/3 台/5 台分 |
| 物件別 | 製造番号(物件)ごとの部材使用と月次の金額、CSV 出力 |
| 機種マスター | 機種と構成テンプレートの登録・修正 |
| 調達 | 安全在庫・引当・発注残からの発注推奨 |
既存画面に組み込んだご要望
大野様よりメールでご提供いただいた 「部品原価(2026.8.20)」(調達・永井様が約 1 ヶ月かけて調査されたもの)を取り込みました。13 シート・1,706 行・563 品番です。
そのまま入れず、突合してから使いました。 3 機種すべてで、部品行の積み上げが「部品原価表」シートの合計と 1 円単位で一致することを確認してから投入しています。この突合をしたおかげで、最初の抽出が 6,719 円ずれていたこと(金額はあるが品番のない行を落としていた)に気づけました。
また、シートごとに列の位置が違うことも分かりました。1 シートだけ右側のブロックが 1 列ずれており、列の位置を決め打ちで読むと部品原価が 47,012 円 → 8 円 という、一見それらしい誤った数字に化けていました。見出しから列を判定する方式に直しています。
なお、いただいた Excel には実際の仕入価格と取引先品番が含まれるため、ファイルそのものは保管していません。抽出の手順(スクリプト)と抽出結果だけを残し、「どうやってこの数字になったか」が再現できる形にしています。
数字を直さず、そのまま画面に出しています。判断はお客様のものだからです。
永井様よりいただいた補足(ベアリングは暫定処置・ミスミ部品は発注のたびに上がる可能性)も、数字と一緒に画面へ出しています。数字だけ出して但し書きを落とすと、精度を偽ることになるためです。
現在、TECHS-S からのデータ取り出しは、担当の方が画面を辿って手作業で書き出されています。これを 夜間に自動で取り込む仕組みを用意しました。
ただし、実行にはデータベースの読み取り許可が必要です。テクノア社との関係にも関わるため、御社とテクノア社のご了解をいただいてからの稼働とさせてください。技術的な準備だけ先に整えた状態です。
当日は、8/21 のご要望がどう形になったかを一通りご覧いただきます。あわせて、実データを入れて見えてきた 3 件(部品原価の上昇、130F の 5 台まとめ買い、単価が食い違う 70 品番)と、下記の宿題をお詰めできればと思います。
| # | 項目 | 状況 |
|---|---|---|
| 1 | 受注番号と製造番号の統合 | 山本様の社内確認結果をお待ちしています |
| 2 | 間接労務費の配賦基準 | 管理会計ご担当(吉田様)のご要件とあわせて伺います |
| 3 | 完了・出荷を押せる人の権限 | 8/21 で「必要に応じて後から」と確認済み。次回以降 |
| 4 | 数量段階の刻み(1/3/5/10) | 現状は 1 と 5、一部 3 です。増やすべきかのご確認 |
| 5 | 月次レポートの Excel 出力 | 現状は CSV です。Excel が必要かのご確認 |
新設した 6 画面を含め、14 画面すべてを公開環境に反映しました。下記のリンクからご確認いただけます。表示データは、部品原価調査の実データを除きサンプルです。
【新設】 → 見積 / 仕入先マスター / 単価改定 / 物件別 / 機種マスター / 調達
【既存】 → 製造番号 / 在庫・仕掛かり / 発注 / 受注部品表 / 部品マスター / ユニット / 製品ラインナップ / 構成グラフ

8/21 の現地ワーキングで伺った内容を 30 件の要件として整理し、優先度をつけて実装に入りました。以下は今週、本番に反映済みのものです。
最大 1 か月続く継続案件を、1 枚目を親としてまとめられるようにしました。
部品/整備工賃/修理工賃/運賃/消耗品/その他を、明細の行ごとに選べるようにしました。台帳・集計の画面では科目で絞り込めます。
作りのうえで 2 つ気をつけた点があります。科目だけを直したときは、承認をやり直さないようにしました(分類の変更は、読み取り内容の訂正とは違うためです)。また、伝票を読み直しても科目は消えません。
部品リストの別紙を、親の伝票に添付できるようにしました。伝票を開けば別紙も一緒に見られます。
客先・現場・伝票番号・納入先・品名・案件のメモを、まとめて検索できます。他の絞り込みと組み合わせられます。「紙の山をめくらず辿り着ける」というご要望への回答です。
お使いの商奉行のデータを、平日 1 回、自動で取り出して読める形にする仕組みが動き始めました。
初回の取り込み結果(2026-08-28)
| 項目 | 件数 |
|---|---|
| 取り込んだ表 | 1,373 |
| 取り込んだ行 | 1,332,271 |
| 得意先 | 4,264 |
| 商品 | 423 |
| 売上伝票 | 31,703(明細 133,934 行) |
| 請求 | 55,754 |
| 入金 | 約 9,000 |
承認済みの伝票から、アイサン工業様の売上伝票をこちらのシステムで起こせるようにしました。番号は商奉行の続きから振ります(実データ上の最大番号 828656 の次、828657 から)。将来、請求の役割を引き取る際に番号が飛ばないようにするためです。
8/21 に「請求書は新システムが発行する」と決めた件です。
⚠️ お願い — 専用用紙への試し刷りを 1 枚だけ 印字位置は、お預かりした写真から割り出した暫定の値です。専用用紙 1 枚に「枠なし」で試し刷りしていただき、ずれの向きと量をお知らせいただけますでしょうか。画面上で位置を微調整できるようにしてありますので、合った値をそのまま既定値にします。
実物の伝票 7 枚と商奉行の入力画面をもとに、伝票が完成するまでの 8 段階を資料にまとめました。どの欄を誰が埋めるのか、事務の方が 1 枚の伝票に何を書き足しているのか、継続案件がどう流れるのか、代理店・現金領収済・無償といった例外がどう現れるのかを、実物に即して記載しています。
私どもの理解が正しいかの答え合わせにお使いください。誤りがあればご指摘いただければ、そこが設計の修正点になります。
スケジュール — 9 月末に開始、10 月中に慣らす、11 月〜3 月の繁忙期は変更を凍結という 8/21 の計画に変更はありません。9 月中旬以降、社長様が週 2 日ほどご不在と伺っておりますので、ご確認いただく場はそれを避けて設定します。

社員は、会社のメールアドレスと合言葉ひとつで、8 つの業務システムすべてに入れます。 そして取引先とのメールは、担当者が何もしなくても顧客台帳に記録され、「どのお客様の」「どの案件の」「誰が・いつまでに何をする話か」まで仕分けされます。
| 呼び名 | 役割 | たとえるなら |
|---|---|---|
| 社員名簿 | 誰が社員で、どの部門かを記録した原本。ここだけを直せば 8 つのシステム全部に反映されます | 会社の人事台帳 |
| 受付 | 入ろうとする人の合言葉を名簿と照らし合わせます。各システムは合言葉を持ちません | ビルの受付 |
| 秘書 | 郵便受けを見張り、届いたメールを読んで仕分け、顧客台帳に記録します | 24 時間働く事務担当 |
| 顧客台帳 | お客様・担当者・案件・やることが集まる場所。担当者個人のメールボックスではなく会社の共有資産です | 営業の共有カルテ |
取引先の担当者から「株式譲渡契約書の件」というメールが届いたとします。
ここまで人の操作はありません。 担当者は顧客台帳を開けば、その案件のやり取りと残っている宿題が並んで見えます。
| 社員(名簿) | 11 名 |
| 共通ログインのシステム | 8 |
| 見張っている郵便受け | 13 |
| お客様 | 4 社 |
| 案件 | 27 件 |
| 記録されたメール | 118 件 |
| やること | 36 件 |
メールが届いてから台帳に載るまでは、最短でほぼ即時、最長でも 4 分です。
これは人のメールを読む仕組みです。安心してお使いいただくために、どう扱っているかを明記します。

板倉製作所様では、1 年分のメール 105,371 件を分析し、システムの外側で回っていた実務の姿を再現しました。同じ手法を、社内の引き継ぎにそのまま使えます。
引き継ぎで本当に困るのは、規程やマニュアルではなく、「誰と、何を、どこまで話していたか」がその人の受信箱にしか無いことです。ここを資料の形にします。
引き継ぎが必要な方がいらっしゃいましたら、その方のメール履歴とあわせてお申し付けください。 どの範囲まで扱うか(期間・相手先・除外したいやり取り)は、事前にご指定いただけます。
IPO 準備では、証券会社・監査法人・弁護士・株主との間で、期限つきの宿題が大量に行き交います。誰が何をいつまでに、が人の頭とメールボックスにしか無い状態は、進むほど危うくなります。ここを自動化します。
どちらの形(CC 方式/直接読む方式)が良いか、対象をどのやり取りに絞るかを含めて、一度お打ち合わせさせてください。
2 つ、別々のお願いです。片方だけでも構いません。
① 顧客台帳を見てみたい方 — 今すぐどうぞ アカウントは全員分すでに作成済みです。準備は要りません。会社のメールアドレスと、いつもの合言葉でそのままログインできます。お客様・担当者・案件・記録されたメール・やることが見られます。「うちのお客様との経緯がどこまで溜まっているか」を、まず覗いてみてください。 → 顧客台帳
② 自分の郵便受けも見張ってほしい方 — お申し出ください こちらは①より踏み込んだお願いになります。あなたの郵便受けを、秘書が読み取り専用で見張る設定を追加します。あなた側の作業は何もありません(メールソフトの設定変更も不要です)。得られるのは、自分が担当している取引先とのやり取りが、自分の受信箱の外にも会社の記録として残ること、そしてメールから拾った「やること」が期限つきで手元に並ぶことです。
なぜお勧めするか — いちばんの理由は、担当者が辞めても記録が会社に残ることです。やり取りが個人のメールボックスにしかない状態を避けられます。合言葉をシステムごとに覚える必要がないのも、退職時に名簿から外すだけで 8 つすべてに反映されるのも、同じ発想です。
ご希望・ご質問はお気軽にどうぞ。 ②については、「この郵便受けだけ」「この期間だけ試したい」といった形でも構いません。