この回は 8/4〜8/17 の 2 週分 をまとめています。8/10〜8/16 は夏季休暇のため、実作業は 8/4〜8/7 と 8/17 が中心です。

各プロジェクトの詳細は、以下の見出しをクリックすると開きます。
7/31 の要件定義会議(設計・調達・経理・製造・経営の各ご担当者にご参加いただきました)でいただいたご要望を、モックアプリにすべて実装しました。

1. 製造番号(BDI 体系)で「機械 1 台」を追跡できるように
これまでの「製番」はシステム内部の番号にすぎなかったため、「受注番号」に改称 し、あらためて 機械 1 台につき 1 つの製造番号 を持たせました。形式は BD + 年下 2 桁 + 月 2 桁 + 月内連番(例 BD2606-05)です。松浦機械製作所様が 10 台お買い上げなら製造番号は 10 個、という運用に合わせています。
-01, -02 … と自動で付番します。図面番号は別軸で必ず併記 し、全社共通の図面番号と製造単位の枝番を混同しない設計です。2. 在庫・仕掛かり — バーコードの払い出しが仕掛かり計上の起点
3. 発注(調達)
発注書をシステムから直接出力(印刷/PDF)できるようにし、入荷検収を通すと棚在庫に反映されます。
4. 部品マスタ
SGD7S-5R5A00A002000-OY-KE-01 等)で表示崩れがないことを確認しています。5. 運用面
変更・削除の前に「本当にいいですか」の確認を挟む仕組みを、全画面共通で入れました。
画面数は 5 → 8 画面に
| 分類 | 画面 |
|---|---|
| 設計・構成(従来) | 製品ラインナップ/ユニット/部品/受注部品表/構成グラフ |
| 製造・在庫(新規) | 製造番号/在庫・仕掛かり/発注 |
公開環境(実際にご覧いただいている URL)でも 全画面の表示を確認済み です。
会議で決まっていなかった 5 点 — 仮定を置いたうえで画面に明記
勝手に決めてしまわないよう、以下は仮の実装とし、画面上にもその旨を表示しています。次回デモでご確認ください。
-01-01 の可能性も残ります)。8/5(火)に運用打合せを実施しました。経営層・営業・事務経理の皆様にご参加いただき、現場の業務フローに即したご要望を 13 件 いただいています。

いちばん大きな論点 — 「入力した後で直す手段が無い」
いただいたご要望のうち、入力ミスの訂正、単価の訂正、返品・キャンセル、請求書の再発行の 4 件は、すべて同じ穴に落ちていました。現在のシステムは「作ったら追記のみ」で、単価を直す手段が受注ごと作り直すしかありません。
個別に塞ぐと場当たり的な作りになるため、訂正のしくみそのものを先に決める 方針としました。設計の柱は 3 つです。
| 原則 | 内容 |
|---|---|
| お客様に出た書類だけ巻き戻す | 受注書・製造伝票・現品票・作業指示書といった 社内書類は状態を戻しません。次の印刷から新しい値が出るだけです。請求書だけは「破棄 → 再発行」とします |
| 元帳は消さず、逆仕訳で打ち消す | 請求書破棄や返品でも元帳の行は削除せず、符号を反転した打消し行を追加します。残高は正しくなり、監査証跡も残ります |
| 誰が・いつ・前後の値を残す | 単価・数量・品名の変更、請求書の破棄はすべてログに記録します(例: 単価 54,000 → 52,000) |
打合せでは「まずは自由に変更できるようにセットアップして、変更ログが残れば問題ない」という方針をいただいており、承認フローは当面入れません。これは経営層の皆様が「監査で指摘されうる」とご認識のうえでの、意図的なご判断です(コード上にもその旨を明記しています)。将来の課題として社内でご検討いただきます。
いただいた 13 件のご要望と、今回確定した仕様
※ 下表は 設計として確定した内容 です。実装はこれから着手します(実装済みのものは後述の「この 2 週間で反映済みの実装」をご覧ください)。
| # | ご要望 | 確定した仕様 |
|---|---|---|
| 1 | 売掛・買掛の得意先別・週別 色分け積み上げグラフ | 週は 月内 4 分割=1-7/8-14/15-21/22-末。月次表と数字が完全一致します |
| 2 | 相殺(そうさい)金額の記録欄 | 売掛・買掛の両側に対で記録し、片側だけ動いて残高が合わない状態を作りません |
| 3 | 受注のグループ化とまとめ印刷 | 対象を作業指示書だけでなく受注書・製造伝票にも拡大 |
| 4 | 入力ミスの訂正・キャンセル | 下書き保存 → PDF 発行時に確定・ロック |
| 5 | 作業指示書の作業メモ欄 | 入力があるときだけ印刷、空欄なら枠ごと非表示 |
| 6 | ミシン目用紙での連続印刷 | 受注書+製造伝票を A4 1 枚に上下半分で出力。収まらない場合は普通紙 2 枚にフォールバックし、印刷前に画面で警告 |
| 7 | 作業指示書は 1・2 の 2 枚固定 | 現場の呼称を変えないよう、隅に「1」「2」だけ表示 |
| 8 | 単価欄の拡大・個別シリアルのチェック欄 | 「54000」が見切れる問題。明細行のレイアウトごと見直します |
| 9 | 客先品名・客先形式の併記 | 平和電機様など 得意先ごとの設定切替。適用先を納品書から受注書・請求書にも拡大 |
| 10 | 返品・キャンセルの状態管理 | 取消/返品の状態を追加。請求済みからの返品は逆仕訳を伴います |
| 11 | 分納対応 | 製造・検査それぞれ独立に、回数を固定せず 記録。シリアルの連番は維持 |
| 12 | 単価訂正とログ | 明細編集の入口を新設。請求済みの単価を直した場合は破棄・再発行を促す警告を表示 |
| 13 | シリアル番号の採番ルール | 9/2 に再提示(下記) |
唯一の宿題 — シリアル番号の採番ルール
「大口品はまとめて 1 本、少数は 1 本ずつ」という判断が本数だけでは説明がつかず(20 本口でも製品種別によっては個体別が必要)、営業様が検査課とご相談のうえ 9/2 に再提示 いただくことになりました。
こちらは待ちで止めず、個体を記録するテーブルと画面は先に作り、採番の書式だけを差し替え可能な形に閉じ込める 方針です。当面は明細ごとの手動チェックで運用でき、ルールが決まればその 1 箇所を差し替えるだけで済みます。あわせて シリアル検索(番号 → 受注・得意先・本数・出荷日)も新設し、トレーサビリティの本来目的を満たします。
この 2 週間で反映済みの実装
打合せ前後で、以下は実装・反映が完了しています。
手書き仕入台帳のデジタル化
読み取り済みの 10 冊・約 555 行 に変更はありません。締め行の「仕入金額計」と明細合計が一致しない区切りについては、引き続きお客様側でのご確認をお待ちしています。差引残高は締めの数字と一致しているため、読み取り自体の大きな誤りではなく、前ページからの繰越や余白の検算メモの誤認識が原因と見ています。
次回打合せ — 9/2(水)9:00、検査課(岩室様)も同席予定
前回、実機手配にあたって「パソコン(頭脳)はどれがよいか」というご質問に コンテック CPS-BXC200-W10M02P05 をご推奨していました。その後、この機種の 納期が約 4 ヶ月 かかることが判明したため、代替機種を再調査しました。

短納期の WAGO 製は、AI の画像判断には力不足
納期 1〜1.5 ヶ月の WAGO 752-9401 を検討しましたが、AI が画像から部品を見分ける計算に必要な命令(AVX2)に対応していません。メモリや保存容量は足りているものの、この 1 点のせいで判断速度が最新機種の 数分の 1 から十数分の 1 まで落ちます。コンベア上を流れてくる部品をその場で判断する用途には向かないため、不採用としました。OS も Windows から Linux に変わるため、カメラやロボットのソフトの載せ替え検証も追加で必要になります。
新しいご推奨 — アドバンテック QIPC-320
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 納期 | 約 1 週間(国内在庫) |
| 価格 | 約 19〜28 万円(税込・短納期モデル向けの割引適用時) |
| 中身 | 第 12 世代 Core i5/i9、メモリ 16GB 以上、AVX2 対応、Windows 10 IoT LTSC 2021 |
| その他 | 100% 負荷時 34dB と静か、250W 電源内蔵 |
拡張性を重視される場合は同シリーズの QIPC-220(PCIe スロットあり)、完全ファンレスをご希望の場合は Neousys POC-500(約 18〜20 万円)も選択肢になります。
カメラは変更なし
カメラは前回ご案内のとおり、選定・発注済みのもので問題ありません。
解説ページも「カメラはこのままで OK、パソコンは型番を変更します」という内容に更新し、判断スピードの違いを図で示す比較や、他に検討した候補との比較表を追加しました。
全 17 ページの引継ぎ資料は 7 月末で完成しており、この 2 週間で新たな更新はありません。
前回ご報告したとおり、この資料は 「システム(AS/400)に書かれていること」を復元したもの です。見積書の発行、請求書・支払案内書の最終的な整形、取引先との EDI データの処理、材料・金型の管理などは、オフコンの管理対象外で Excel 側に閉じています。そのため、システム化に進むには 「今、実際に誰が何をどの順番でやっているか」 を別途とらえる必要があります。
次の打ち手(変更なし)