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今週の進捗 — 2026/8/24 週

前回レポート(8/17)以降の進捗をまとめています。タカハシサーモセンサー様の実装は 8/17 のレポート送付直後に着手したため、今回はその一連をまとめてご報告します。さらに 8/21(金)には 3 社様との会議(板倉製作所様・クリエイトエンジニアリング様・アイサン工業様)を行いました。本レポートでは、そこで伺った内容と、次への動きをあわせてご報告します。

今週のハイライト — 8/21 に 3 社様との会議。板倉製作所様は初回の現場ヒアリングで「AS/400 を複製しない新システム」の方向を確認/クリエイトエンジニアリング様はデモ会議で新ページ3つを披露しご要望 約20件/アイサン工業様は伝票の全流れを地図化し 9月末開始へ/タカハシサーモセンサー様はご要望13件すべて本番稼働

全体

各プロジェクトの詳細は、以下の見出しをクリックすると開きます。

タカハシサーモセンサー — 13 件すべて実装・本番稼働、出荷前レビューで 10 件を修正

8/5 の運用打合せでいただいた 13 件のご要望について、前回は設計の確定までをご報告していました。今回、その全件の実装と本番反映が完了しています。

タカハシサーモセンサー — 8/5のご要望13件をすべて実装して本番稼働。出荷前の検証で不具合10件を発見・修正。かんたん説明書は16節・スクリーンショット32枚に全面改訂

ご要望 13 件の状況

#ご要望状況
1売掛・買掛の得意先別・週別 色分け積み上げグラフ✅ 稼働中(週は月内 4 分割=1-7/8-14/15-21/22-末。月次表と数字が一致します)
2相殺(そうさい)金額の記録欄✅ 稼働中(売掛・買掛の両側に対で記録。片側だけ登録できないようにしました)
3受注のグループ化とまとめ印刷✅ 稼働中(受注書・製造伝票にも対象を拡大)
4入力ミスの訂正・キャンセル✅ 稼働中(下書き保存 → PDF 発行で確定・ロック)
5作業指示書の作業メモ欄✅ 稼働中(入力があるときだけ印刷、空欄なら枠ごと非表示)
6ミシン目用紙での連続印刷✅ 稼働中(受注書+製造伝票を A4 1 枚に。収まらない場合は普通紙 2 枚で警告表示)
7作業指示書は 1・2 の 2 枚固定✅ 稼働中
8単価欄の拡大・個別シリアルのチェック欄✅ 稼働中(8/20 にさらに作り直し。下記)
9客先品名・客先形式の併記✅ 稼働中(得意先ごとの設定切替。納品書 → 受注書・請求書にも拡大)
10返品・キャンセルの状態管理✅ 稼働中(最小の 1 状態。細分化の要否は 9/2 で確認)
11分納対応✅ 稼働中(製造・検査それぞれ独立に、回数を固定せず記録)
12単価訂正とログ✅ 稼働中(請求書の破棄・再発行もあわせて実装)
13シリアル番号の採番ルール⚠️ 仕組みは完成・稼働中。判定ルールのみ 9/2 待ち(下記)

前回ご報告した「訂正のしくみ」の 3 原則(お客様に出た書類だけ巻き戻す/元帳は消さず逆仕訳で打ち消す/誰が・いつ・前後の値を残す)も、設計どおり実装しています。データベースの構造変更は 9 段階に分けて適用しました。

#13 について — 仕組みは完成しています

個体ごとのシリアル番号を記録するテーブル・採番・検索はすべて完成し、動いています。未確定なのは 「何本から個体別にするか」の判定基準だけ です。打合せの中で「本数だけでは決まらない(20 本口でも製品種別によっては個体別が必要)」ことが判明したため、現在は 営業ご担当者が明細ごとにチェックを付ける手動運用 としています。番号の書式は 1 箇所に閉じ込めてあるため、ルールが決まり次第すぐに反映できる状態です。

出荷前の検証で、不具合 10 件を発見・修正しました

実装後に独立した検証工程を設けたところ、10 件の不具合が見つかり、すべて修正のうえで本番に反映しています。個々の機能単体では問題なく動いており、機能と機能のつなぎ目に残っていたものでした。お客様が実際に踏まれた不具合ではなく、出荷前に発見したものです。金額に関わる主なものは次の 4 件です。

  1. 請求書を破棄すると、納品日が破棄した日で上書きされる — 7 月分の請求書を 8 月に破棄すると 7 月で再発行できず、7 月の売上が 8 月に移ってしまう状態でした。
  2. 商品台帳に、破棄済みの受注が二重に出る/返品した受注が台帳から消える
  3. ミシン目印刷・まとめ印刷で受注が確定されない — 客先に受注書をお渡ししたのに社内の一覧・台帳に出ず、シリアル番号も採番されない状態でした。
  4. 見積から受注に進めた場合にシリアル番号が採番されない — 見積を先に出すのは通常の流れのため、影響が大きいものでした。

このほか、「破棄して返品」が請求書上の全件を返品にしてしまう、相殺が片側だけ登録できてしまう、分納の入力を間違えると訂正できず以後入力できなくなる、などを修正しています。

アプリ内「かんたん説明書」を全面改訂

新機能に合わせ、説明書を 11 節 → 16 節に増やし、スクリーンショット 32 枚を実画面から撮り直しました。

このとき、既存の記述が「不足」ではなく 誤り になっていた箇所が見つかりました。従来の説明は「保存すれば完了」と読める書き方でしたが、実際には下書きとして保存され、一覧には出ません。「保存したのに受注が消えた」という誤解につながる経路だったため、注意を促す章を独立して新設しています。

⚠️ 現場への周知をお願いしたい変更点 — 新規の受注は 「下書き」から始まります。受注書 PDF を発行するか確定ボタンを押すまで、一覧・台帳には表示されません。これは「入力ミスがずっと台帳に残る」というご指摘への対応として、打合せでご了承いただいた仕様です。

受注入力画面の入力欄を作り直しました(8/20)

ご指摘いただいた「入力欄が狭くて読めない」問題を修正しました。実測で、カタログ品の選択欄は 65px しかなく型式名が 1 文字も読めない状態、図番欄は 41px、単価・納期・個別シリアルは横スクロールしないと届かない状態でした。

  • 項目ごとにラベルを付けた配置に作り直し、選択欄は 275px(約 4 倍)、図番欄は 372px(約 9 倍) に拡大
  • 横スクロールなしで全項目が見えるようになりました(画面幅 768〜1920px で確認済み)
  • 単位欄が「セット」で見切れる問題も解消し、個別シリアルは独立した行に分けました

なお、旧説明書には「横にスクロールすると出てきます」という回避手順が書かれていました。回避手順が必要な時点で設計が破綻していたということなので、記述ごと削除しています。

本番反映について

本番環境に反映済みで、アプリは正常に稼働しています。反映の前後で 実データが一切変化していないこと(8 客先/11 受注/売掛 19,250 円/請求書 1 件が完全一致)も確認しています。

9/2 に決めていただきたいこと(4 件)

次回打合せは 9/2(水)9:00、検査課(岩室様)もご同席予定です。

  1. シリアル番号の採番ルール(最優先) — 本数の閾値で決めるのか、製品種別で決めるのか。併用する場合はどちらを優先するか。営業様が検査課とお詰めいただく宿題です。
  2. 分納が月をまたいだときのシリアル番号 — 打合せでは「変わってもいい」「変わらない方が都合がいい」の両方のお話があり未決着でした。現在の実装は「受注確定時に 1 回採番し、以後は固定」です。この挙動でよいかのご確認をお願いします。
  3. 返品の扱いをどこまで細かくするか — 今回は「返品」1 状態のみです。返品残金/損金処理中/返品完了のような区分、キャンセル料、返品時の在庫戻し入れが実運用で必要かどうか(打合せで「まだ先の話」とされた範囲)。
  4. 承認フロー — 単価訂正・請求書破棄は、打合せでのご判断どおり当面は承認なしで実装しています。経営層で継続ご検討中の議題として、進捗を共有させてください。

手書き仕入台帳のデジタル化

今期間の変更はありません。 読み取り済みの 10 冊・約 555 行、および締め行と明細合計が一致しない区切りの確認待ちという状況は据え置きです。納品書 OCR の仕入台帳化については、現物サンプルのご提供をお待ちしている段階です。

タカハシサーモセンサー 生産管理アプリアプリ内 かんたん説明書手書き仕入台帳のデジタル化(説明資料)

板倉製作所 — 初回の現場ヒアリングを開催。「AS/400 を複製しない」新システムの方向へ

前回公開した「現場業務ヒアリング資料」(全 16 ページ・176 問)をたたき台に、各部署の代表の方々から初めて直接お話を伺う場を持ちました。資料は「あとで読んでいただく参考資料」として配付し、会議そのものは 受注 → 作業指示 → 製造 → 検査・出荷の流れに沿った質疑で進めました。「分からない・覚えていないも価値ある答え」という原則どおりです。

板倉製作所 8/21 現場ヒアリング — 各部署との初めての直接ヒアリング。新システムは AS/400 の複製にしない/1年分のメール 105,371件を分析して業務を再現/現場の作業時間は QR+スマホで実証/オフコンは1年で解約を目指す

ヒアリングの土台 — 1 年分のメール記録の分析

ヒアリングに先立ち、2025 年 8 月〜 2026 年 7 月のメール 105,371 件、AS/400 が自動送信するレポート 10,765 件、その他の文書 5,438 件を分析しました。目的は、AS/400 の外側(メール・Excel・紙)で回っている実務の姿を再現することです。前回資料に収録した数値も、このデータへの問い合わせで裏を取っています。図面を含む添付ファイルは許可リスト方式で除外するなど、機密を取り出さない形で行いました。

伺って分かったこと

  • AS/400 は同時に 1 人しか使えない — 受注が集中しても入力を分担できず、最大の痛点として挙がりました。新システムなら「全然大丈夫」です。
  • 受注は客先から届く約 11 ページの PDF — 現在は 100% 手入力、訂正があれば 11 ページを打ち直し。自動取り込みの提案には「それがあればすごい嬉しい」とのお答えをいただきました。
  • 構成表の入力が第 2 の痛点 — 膨大な量を、内作/購入/支給の分類と工程の知識を頼りに手で選別して入力しています。この知識は構成表自体には含まれていません。客先は数社で様式も安定しているため、自動化の余地があります。
  • 見積の「出し忘れ」が起きている — 設計が工数を見積もって営業に戻したあと、客先に提示されないままになっている例が存在します。受注/失注/検討中と有効期限の状態管理をご要望いただきました。
  • 作業時間は AS/400 に入っていない — 紙に手書き → 別の担当者が Excel に再入力する二重の手作業です。作業指示書の QR コードを作業担当者のスマホで開始・終了時にスキャンする方式を実証します。初めて「誰がどの作業に何時間かかったか」の集計が可能になり、負荷分析につながります。
  • 材料・支給品に仕組みがない — 入荷の検品プロセスがなく、納品された材料がそのまま現場で使われて在庫がずれます。客先ごとの取り違え防止、材料の予約、最終出荷から約 1 年で処分を確認する旗をご要望いただきました。支給品在庫はご担当者が自前の Excel で毎日管理している状態で、別途お話を伺う場を設けます。

その場で決まったこと

  1. 新しいシステムは AS/400 の複製にしない — 「オフコンに縛られて新しいシステムを作っても意味がない。どんどん引き離してほしい」との明確なご意思表示をいただきました。
  2. 一部業務を切り出して新システムで動かし、徐々に移し替える — 移行期間中はオフコンを主役に並行運転し、1 年以内のオフコン解約を目指します。
  3. 何もしない場合のコストが見えました — 新規サーバーの見積は 約 3,000 万円、進行中のクラウド化は 年間 200 数十万円・5 年で約 1,100〜1,200 万円の請求が続く見込みです。「結構びっくりする金額」との受け止めをいただきました。
  4. いちばんコストの高い痛点から — PDF 受注の自動取り込みと、構成表入力の分担化を最優先とします。
  5. たたき台資料を、たたき台システムへ — ヒアリング資料を原型システムに起こし、部署별로確認・訂正いただく反復に進みます。現場(部長を含む)へのヒアリングも別途組みます。

次のアクション

  • お客様側作業指示書、何十階層にもなる構成表のサンプル PDF、工数 Excel のご提供(転送のままで結構です)。
  • 当方側 — 原型システムの作成、QR 工数実証の設計、支給品ご担当者との個別セッションの設定。

会議の日程は、資料とサンプルがそろい原型ができた段階で改めて調整させていただきます。

板倉製作所 現場業務ヒアリング資料板倉製作所 業務引継ぎ資料(既存)

クリエイトエンジニアリング — 8/21 デモ会議。新ページ 3 つ、ご要望 約 20 件を持ち帰り

8/21 にデモ会議を開催しました。7/31 から追加した 3 ページ(製造=受注ごとの枝番・台数・進捗/在庫・仕掛かり=バーコード払い出し/発注=検収)を披露し、既存画面もあわせて確認いただきました。表示データはすべてサンプルです。

7/31 の未決 5 点 — 2 点が方向確定

#項目8/21 の結果
1枝番の入れ子方向確定 — ユニットの下にユニットが付く入れ子は実在を確認。クリックでそのユニットの中身を表示する方式でご了解いただきました
2標準単価の扱い方向確定 — 単価は発注時に決まり検収で確定。最終購入単価(注文履歴)を標準として参照する方式へ
3出荷処理の承認フロー⚠️ 暫定のまま — 必要に応じて後からガードを追加する方針を確認
4受注番号と製造番号の統合⚠️ 山本様の社内確認結果をお待ちしています
5間接労務費の配賦基準⚠️ 今回未議論 — 管理会計ご担当(吉田様)からのご要件とあわせて伺います

いただいたご要望(約 20 件・主なもの)

分類ご要望
構成・逆引き部品がどの(入れ子の)ユニットで使われているかの表示/1 台あたりの使用数量/機械 1 台トータルの数量集計(例:ボルト 1 台 50 個 × 月 10 台= 500 個の目安)
図面部品マスターからワンクリックで PDF 表示・印刷・メール添付/格納は社内共有フォルダーのみ(機密上、社外クラウドは使わない)/差替え・上書き対応/廃番理由・経緯の記録
発注在庫ゼロ・不足からの発注起票/仕入先マスターの新設/チェックボックスでの一括発注+仕入先別自動分割/標準仕入先の設定/注文書フォーマットの出力(現行の Excel 手作業を置き換え)
その他ユニット中身(子部品)の全画面リスト表示/現行 Excel が参照するための全件エクスポート/所在(棚番)マスター/価格の騰落履歴

図面 PDF は、既存分と最近作成分の USB データをご用いただけることになりました。

次のステップ

会議の中で「できるなら来週にでも」とのお話をいただき、**次回デモは今週中(8/24 の週)**で調整します。残る宿題は、山本様の受注番号/製造番号の社内確認結果、および管理会計まわりのご要件の 2 点です。

製造番号画面在庫・仕掛かり画面発注画面受注部品表画面

アイサン工業 — 現地ワーキングヒアリング。「伝票が完成するまで」の流れを地図化し、9 月末開始へ

本レポート初登場のため、まず背景から。6 月に、手書き伝票をスキャンして読み取り・確認・承認するシステムのデモを公開しました(実伝票 6 社・22 ファイル・106 ページを読み込ませた状態)。ただしこれは「完成形の伝票」を扱うもので、今回はその手前――現場が毎日書き、事務が金額を補って完成させるまでの流れ――を、実物の伝票・注文書綴り・納品書・請求書を前に、昼を挟んで伺いました。

アイサン工業 8/21 現地ワーキング — 伝票が完成するまでの全流れを地図化/第一歩は金額入れナシ・到着時スキャン/継続案件は1枚目を親にまとめる/9月末開始・10月中に慣らす・11〜3月は凍結

現場のいま

  • 現場は毎日、作業内容と使用部品を手書きの伝票に書いて提出。大半は金額未記入(付箋付き=金額なしの印)です。
  • 事務が原価・部品代・工賃・運賃と科目を補います。価格表は事務が手作りしており、頻繁に変わり、メーカーの品名と客先の品名が異なることもあります。
  • 社長が翌朝、全伝票を目視確認するのが長年のルーチン。何が動いているかを唯一把握する仕組みです。
  • 完了まで最大 1 か月続く継続案件はクリップで束ねて管理。長期化の間に現場が同じ作業を二重提出するリスクがあります。

金額の自動化が難しい理由 — 部品代はデータベースと突き合わせられますが、工賃はできません。ベテランの判断・基準料金・ケースバイケースの例外で成り立っており、「ベテラン 1.2・新人 0.5」のような係数案は単純すぎるとのご判断でした。そこで方針を切り替えます。

その場で決まったこと

  1. 第一歩は金額入れなし — 全部を一度にやろうとすると進まないため、まず流れをデジタルに乗せます。
  2. 到着時スキャン — 金額が埋まる前の生の伝票をスキャン。同じ番号の再スキャンは更新として扱います。
  3. 社長の毎日「見たよ」確認を画面上で。外出時はリモートから、不在時は事務が先に進めます。
  4. 継続案件のグループ化 — 1 枚目を親にまとめ、システムが候補を出し人が確認します。
  5. 整備/修理/部品販売の分類を取り込み時に付け、後で自動補える範囲を決めます(修理は部品代のみ自動可)。
  6. 請求書は新システムが発行 — 購入済みの印刷用紙に合わせ、現行の会計ソフトはそのまま残して請求の役割だけ引き取ります。漏れ防止の連番もシステムが振ります。
  7. 注文の流れ — 手書きの注文依頼をスキャンし、行ごとに仕入先をクリックすると仕入先ごとに注文書を自動作成。検品で入荷済・未入荷を管理します。
  8. 全文フリー検索 — 客先・機械名・部品名・番号・日付で、紙の山をめくらず辿り着けます。

導入スケジュール遅くとも 9 月末に開始10 月中に慣らす11 月〜 3 月いっぱいの繁忙期は変更を凍結。本社(愛知県)から始め、次に野間営業所へ展開します。紙は並行して残し、徐々に切り替えます。

次のアクション — お客様側は貯まっている伝票を含む到着時スキャンの開始と、複合機の専用スキャンフォルダの作成。当方は共有フォルダーからの自動取り込み、本社 PC へのリモートセットアップ(会議の中でご了解いただきました)、確認フローの構築に進みます。

アイサン工業 伝票読み取りシステム(デモ)アプリ内 かんたん説明書