前回レポート(8/17)以降の進捗をまとめています。タカハシサーモセンサー様の実装は 8/17 のレポート送付直後に着手したため、今回はその一連をまとめてご報告します。さらに 8/21(金)には 3 社様との会議(板倉製作所様・クリエイトエンジニアリング様・アイサン工業様)を行いました。本レポートでは、そこで伺った内容と、次への動きをあわせてご報告します。

各プロジェクトの詳細は、以下の見出しをクリックすると開きます。
8/5 の運用打合せでいただいた 13 件のご要望について、前回は設計の確定までをご報告していました。今回、その全件の実装と本番反映が完了しています。

ご要望 13 件の状況
| # | ご要望 | 状況 |
|---|---|---|
| 1 | 売掛・買掛の得意先別・週別 色分け積み上げグラフ | ✅ 稼働中(週は月内 4 分割=1-7/8-14/15-21/22-末。月次表と数字が一致します) |
| 2 | 相殺(そうさい)金額の記録欄 | ✅ 稼働中(売掛・買掛の両側に対で記録。片側だけ登録できないようにしました) |
| 3 | 受注のグループ化とまとめ印刷 | ✅ 稼働中(受注書・製造伝票にも対象を拡大) |
| 4 | 入力ミスの訂正・キャンセル | ✅ 稼働中(下書き保存 → PDF 発行で確定・ロック) |
| 5 | 作業指示書の作業メモ欄 | ✅ 稼働中(入力があるときだけ印刷、空欄なら枠ごと非表示) |
| 6 | ミシン目用紙での連続印刷 | ✅ 稼働中(受注書+製造伝票を A4 1 枚に。収まらない場合は普通紙 2 枚で警告表示) |
| 7 | 作業指示書は 1・2 の 2 枚固定 | ✅ 稼働中 |
| 8 | 単価欄の拡大・個別シリアルのチェック欄 | ✅ 稼働中(8/20 にさらに作り直し。下記) |
| 9 | 客先品名・客先形式の併記 | ✅ 稼働中(得意先ごとの設定切替。納品書 → 受注書・請求書にも拡大) |
| 10 | 返品・キャンセルの状態管理 | ✅ 稼働中(最小の 1 状態。細分化の要否は 9/2 で確認) |
| 11 | 分納対応 | ✅ 稼働中(製造・検査それぞれ独立に、回数を固定せず記録) |
| 12 | 単価訂正とログ | ✅ 稼働中(請求書の破棄・再発行もあわせて実装) |
| 13 | シリアル番号の採番ルール | ⚠️ 仕組みは完成・稼働中。判定ルールのみ 9/2 待ち(下記) |
前回ご報告した「訂正のしくみ」の 3 原則(お客様に出た書類だけ巻き戻す/元帳は消さず逆仕訳で打ち消す/誰が・いつ・前後の値を残す)も、設計どおり実装しています。データベースの構造変更は 9 段階に分けて適用しました。
#13 について — 仕組みは完成しています
個体ごとのシリアル番号を記録するテーブル・採番・検索はすべて完成し、動いています。未確定なのは 「何本から個体別にするか」の判定基準だけ です。打合せの中で「本数だけでは決まらない(20 本口でも製品種別によっては個体別が必要)」ことが判明したため、現在は 営業ご担当者が明細ごとにチェックを付ける手動運用 としています。番号の書式は 1 箇所に閉じ込めてあるため、ルールが決まり次第すぐに反映できる状態です。
出荷前の検証で、不具合 10 件を発見・修正しました
実装後に独立した検証工程を設けたところ、10 件の不具合が見つかり、すべて修正のうえで本番に反映しています。個々の機能単体では問題なく動いており、機能と機能のつなぎ目に残っていたものでした。お客様が実際に踏まれた不具合ではなく、出荷前に発見したものです。金額に関わる主なものは次の 4 件です。
このほか、「破棄して返品」が請求書上の全件を返品にしてしまう、相殺が片側だけ登録できてしまう、分納の入力を間違えると訂正できず以後入力できなくなる、などを修正しています。
アプリ内「かんたん説明書」を全面改訂
新機能に合わせ、説明書を 11 節 → 16 節に増やし、スクリーンショット 32 枚を実画面から撮り直しました。
このとき、既存の記述が「不足」ではなく 誤り になっていた箇所が見つかりました。従来の説明は「保存すれば完了」と読める書き方でしたが、実際には下書きとして保存され、一覧には出ません。「保存したのに受注が消えた」という誤解につながる経路だったため、注意を促す章を独立して新設しています。
⚠️ 現場への周知をお願いしたい変更点 — 新規の受注は 「下書き」から始まります。受注書 PDF を発行するか確定ボタンを押すまで、一覧・台帳には表示されません。これは「入力ミスがずっと台帳に残る」というご指摘への対応として、打合せでご了承いただいた仕様です。
受注入力画面の入力欄を作り直しました(8/20)
ご指摘いただいた「入力欄が狭くて読めない」問題を修正しました。実測で、カタログ品の選択欄は 65px しかなく型式名が 1 文字も読めない状態、図番欄は 41px、単価・納期・個別シリアルは横スクロールしないと届かない状態でした。
なお、旧説明書には「横にスクロールすると出てきます」という回避手順が書かれていました。回避手順が必要な時点で設計が破綻していたということなので、記述ごと削除しています。
本番反映について
本番環境に反映済みで、アプリは正常に稼働しています。反映の前後で 実データが一切変化していないこと(8 客先/11 受注/売掛 19,250 円/請求書 1 件が完全一致)も確認しています。
9/2 に決めていただきたいこと(4 件)
次回打合せは 9/2(水)9:00、検査課(岩室様)もご同席予定です。
手書き仕入台帳のデジタル化
今期間の変更はありません。 読み取り済みの 10 冊・約 555 行、および締め行と明細合計が一致しない区切りの確認待ちという状況は据え置きです。納品書 OCR の仕入台帳化については、現物サンプルのご提供をお待ちしている段階です。
前回公開した「現場業務ヒアリング資料」(全 16 ページ・176 問)をたたき台に、各部署の代表の方々から初めて直接お話を伺う場を持ちました。資料は「あとで読んでいただく参考資料」として配付し、会議そのものは 受注 → 作業指示 → 製造 → 検査・出荷の流れに沿った質疑で進めました。「分からない・覚えていないも価値ある答え」という原則どおりです。

ヒアリングの土台 — 1 年分のメール記録の分析
ヒアリングに先立ち、2025 年 8 月〜 2026 年 7 月のメール 105,371 件、AS/400 が自動送信するレポート 10,765 件、その他の文書 5,438 件を分析しました。目的は、AS/400 の外側(メール・Excel・紙)で回っている実務の姿を再現することです。前回資料に収録した数値も、このデータへの問い合わせで裏を取っています。図面を含む添付ファイルは許可リスト方式で除外するなど、機密を取り出さない形で行いました。
伺って分かったこと
その場で決まったこと
次のアクション
会議の日程は、資料とサンプルがそろい原型ができた段階で改めて調整させていただきます。
8/21 にデモ会議を開催しました。7/31 から追加した 3 ページ(製造=受注ごとの枝番・台数・進捗/在庫・仕掛かり=バーコード払い出し/発注=検収)を披露し、既存画面もあわせて確認いただきました。表示データはすべてサンプルです。
7/31 の未決 5 点 — 2 点が方向確定
| # | 項目 | 8/21 の結果 |
|---|---|---|
| 1 | 枝番の入れ子 | ✅ 方向確定 — ユニットの下にユニットが付く入れ子は実在を確認。クリックでそのユニットの中身を表示する方式でご了解いただきました |
| 2 | 標準単価の扱い | ✅ 方向確定 — 単価は発注時に決まり検収で確定。最終購入単価(注文履歴)を標準として参照する方式へ |
| 3 | 出荷処理の承認フロー | ⚠️ 暫定のまま — 必要に応じて後からガードを追加する方針を確認 |
| 4 | 受注番号と製造番号の統合 | ⚠️ 山本様の社内確認結果をお待ちしています |
| 5 | 間接労務費の配賦基準 | ⚠️ 今回未議論 — 管理会計ご担当(吉田様)からのご要件とあわせて伺います |
いただいたご要望(約 20 件・主なもの)
| 分類 | ご要望 |
|---|---|
| 構成・逆引き | 部品がどの(入れ子の)ユニットで使われているかの表示/1 台あたりの使用数量/機械 1 台トータルの数量集計(例:ボルト 1 台 50 個 × 月 10 台= 500 個の目安) |
| 図面 | 部品マスターからワンクリックで PDF 表示・印刷・メール添付/格納は社内共有フォルダーのみ(機密上、社外クラウドは使わない)/差替え・上書き対応/廃番理由・経緯の記録 |
| 発注 | 在庫ゼロ・不足からの発注起票/仕入先マスターの新設/チェックボックスでの一括発注+仕入先別自動分割/標準仕入先の設定/注文書フォーマットの出力(現行の Excel 手作業を置き換え) |
| その他 | ユニット中身(子部品)の全画面リスト表示/現行 Excel が参照するための全件エクスポート/所在(棚番)マスター/価格の騰落履歴 |
図面 PDF は、既存分と最近作成分の USB データをご用いただけることになりました。
次のステップ
会議の中で「できるなら来週にでも」とのお話をいただき、**次回デモは今週中(8/24 の週)**で調整します。残る宿題は、山本様の受注番号/製造番号の社内確認結果、および管理会計まわりのご要件の 2 点です。
本レポート初登場のため、まず背景から。6 月に、手書き伝票をスキャンして読み取り・確認・承認するシステムのデモを公開しました(実伝票 6 社・22 ファイル・106 ページを読み込ませた状態)。ただしこれは「完成形の伝票」を扱うもので、今回はその手前――現場が毎日書き、事務が金額を補って完成させるまでの流れ――を、実物の伝票・注文書綴り・納品書・請求書を前に、昼を挟んで伺いました。

現場のいま
金額の自動化が難しい理由 — 部品代はデータベースと突き合わせられますが、工賃はできません。ベテランの判断・基準料金・ケースバイケースの例外で成り立っており、「ベテラン 1.2・新人 0.5」のような係数案は単純すぎるとのご判断でした。そこで方針を切り替えます。
その場で決まったこと
導入スケジュール — 遅くとも 9 月末に開始、10 月中に慣らす、11 月〜 3 月いっぱいの繁忙期は変更を凍結。本社(愛知県)から始め、次に野間営業所へ展開します。紙は並行して残し、徐々に切り替えます。
次のアクション — お客様側は貯まっている伝票を含む到着時スキャンの開始と、複合機の専用スキャンフォルダの作成。当方は共有フォルダーからの自動取り込み、本社 PC へのリモートセットアップ(会議の中でご了解いただきました)、確認フローの構築に進みます。