
各プロジェクトの詳細は、以下の見出しをクリックすると開きます。
ご担当者が近く定年を迎えられることから、「アプリを作り込んでも引継ぎができない」 というご懸念をいただき、システム化の前にまず業務そのものを資料化する方針としていました。その引継ぎ資料が完成しました。

何を材料にしたか
属人化した業務を復元するため、性質の異なる 4 つの材料を突き合わせました。
| 材料 | 内容 |
|---|---|
| オフコン(AS/400)のソースコード | プログラム 約 230 本 を 1 本ずつ読み解き、業務ロジックを復元 |
| 共有サーバーの Excel マクロ | 約 130 モジュール を解読し、オフコンとの受け渡し関係を特定 |
| 実データ | 2010 年 1 月〜2026 年 6 月、51 テーブル・約 58.7 万行 を集計し「仕様上できること」と「実際にやっていること」を区別 |
| ご担当者への聞き取り | 7/17 の打合せを起点に複数回実施。判明した事実を資料へ反映 |
資料の中身(全 17 ページ)
受注・技術情報・号口生産・試作・工機・出荷・外製仕入・売上請求支払といった業務ごとのページに加え、システムの一日(夜間バッチと自動メール 57 本 の流れ)、権限と責任分担、ケーススタディ、用語集 156 語、未解明事項をまとめたヒアリングシートまでを収録しています。実データからは、登録品番 16,800 件、得意先 142 社(うち実働 71 社)、仕入先 497 社、金型 9,527 件 といった実態も明らかになりました。
調査の過程では、通常のメニューには一切表示されず、特定のコードを打鍵したときだけ到達できる 隠しサブシステム(経理管理) も発見しています。
残る懸念点 — AS/400 と現在の業務の乖離
この資料は 「システムに書かれていること」を復元したもの です。しかし実務は、その外側で回っている部分が少なくありません。実際、見積書の発行、請求書・支払案内書の最終的な整形、取引先との EDI データの処理、材料・金型の管理などは、オフコンの管理対象外で Excel 側に閉じていることが分かりました。オフコンと Excel の間にも常時のつながりはなく、夜間に一度ファイルを写しているだけです。
つまり、引継ぎ資料をそのままなぞってもシステム化はできません。「今、実際に誰が何をどの順番でやっているか」を別途とらえる必要があります。
次の打ち手
現在ご利用中の生産管理システム TECHS からの引継ぎの摩擦を最小化するため、TECHS の仕組みと現場のご要望を組み込んだモックアプリ(試作版)をご提供し、実際に触っていただいてフィードバックをいただいています。

おおむね受け入れいただいた部分
現在ご提供中の画面は、製品ラインナップ/ユニット/部品/受注部品表/構成グラフの 5 画面 です。
残る機能 — 在庫と経理
7/31 の打合せで、以下のご要望をいただきました。大きくは 在庫 と 経理まわり です。
現在、製造番号・在庫/仕掛かり・発注 の 3 画面を実装中です。実装でき次第ご提供し、またフィードバックをいただく流れを継続します。
打合せは 2 週間に 1 度 の頻度で継続しています。7/22 の運用打合せでいただいたご要望 4 件は、すべて実装が完了しました。

1. マスタの書き込み権限を修正
顧客マスタ・仕入先マスタを、営業・検査・経理・倉庫のいずれの担当者からも登録できるようにしました。打合せでの「まずは全員に全開放し、運用しながら問題の出た箇所を制限していく」という方針どおりの対応です。
2. 締め日別の集計を拡充(経理向け)
売上高・消費税・入金・売掛残高・仕入高・支払・買掛残高を 1 枚にまとめた「締日別総括表」 を画面に追加し、あわせて A4 横向きの PDF 出力も用意しました。従来の会社別の売掛/買掛集計表にも残高の列を追加しています。
3. 作業指示書の部分印刷
作業指示書のうち、必要な明細だけを選んで 名前をつけたグループとして印刷 できるようにしました。現場に渡す紙を、工程ごとに切り分けて出せます。
4. 営業向け「売上分析」画面を新設
先週「今後の拡充を検討」としていた売上分析画面を新設し、さらに拡充しました。
集計まわりの拡充は全 25 項目 を完了しています。
手書き仕入台帳のデジタル化
先週ご報告した「締めの合計と明細の合計が一致しない区切り」の確認は、引き続きお客様側でのご確認をお待ちしている状況です。読み取り済みの 10 冊・約 555 行に変更はありません。
次回打合せ — 8/5(火)9:00