9. 工機課

金型・治具の製作を工機課に指示してから、できあがるまで。8年間で5,438件の工機作業指示が記録されていますが、「終わった」という記録が一度も残っていません。しかも工機の仕事量は、今いちばん増えているところでもあります。

1. いま私たちが理解している流れ(たたき台)

これは推測です。違うところを教えてください

AS/400の工機管理の画面(MENUB1)のソースと、8年分の工機作業指示データから組み立てた想像図です。工機課の実際の作業を見て書いたものではありません。

  1. 作業指示を起こす — 受注番号または設計番号を指定し、「工機(工程内で作る治具)」か「設計(本格的な治具)」かのフラグを立てて発行する。新規発注の起点
  2. 号口(量産)専用の金型指示を出す — 量産部品の構成に対して号口専用の金型作業指示を出す仕組みも別に用意されている(データ上はほとんど使われていません。詳しくは §3)
  3. 指示書が印刷され、工機課に渡る
  4. 工機課で金型・治具を製作する
  5. 必要なら再発行する — 設計番号を指定して、既発行の指示書をもう一度印刷し直せる
  6. 標準の流れに乗らないものは、Excelに直接手入力する — 対話式の画面がなく、Excelマクロを起動して空の指示書を作る特別ルートがある
  7. 完成する — ここでシステム上の記録が途切れます(§3参照)

この7段階、順番も粒度も合っていますか?

私たちはプログラムのソースコードだけからこの順番を推測しました。特に6番目(Excelへの手入力)がどんなときに使われるのか、実物を見たことがないので分かりません。

  • おおむね合っている
  • 順番が違う(どこ→どこ:          )
  • 抜けている工程がある(          )
  • まったく違う。一から説明したほうが早い

2. 一日の流れ

ここが私たちにとって完全な空白です。データには発行日しか残っておらず、金型・治具を作る一日〜数日の中で何をしているかが一切分かりません。ふつうの一日(または一つの案件が仕上がるまでの流れ)を教えてください。

時間帯やっていること使うもの(AS/400・図面・紙・電話)
朝の指示確認
加工・製作
検査・調整
記録・報告
引き継ぎ・終業

1つの金型・治具を作り終えるまでに、ふつうどれくらいの日数がかかりますか?

データには「指示書が発行された日」しか残っておらず、着手日も完成日も一切分かりません。号口(量産)の製造指示は平均100日以上かかるものもある一方、試作は1〜2週間程度で終わるものが多いようです。工機の場合はどうでしょうか。

3. この数字、合っていますか

実データ(2018年1月〜2026年6月29日、工機作業指示5,438件)から出た数字です。どれも「システムに記録された結果」であって、実際の工機課のやり方を示しているとは限りません。

5,438件中 0件
工機の作業指示は、発行はされても「終わった」という記録が一度も返ってきません 工機作業指示データ(KFDP)5,438件全件で、完成日(KFDKHI)も終了区分(KFKUFX、完了を意味するフラグ)もゼロのままでした。指示書が出た日(発行日)・仕掛かった日はほぼ全件に入っているのに、完成に関する記録だけが完全に空白です。

1つの金型・治具ができあがったとき、それを「完成した」と誰かに伝える・記録する方法は今ありますか?

これは板倉製作所のデータ全体の中でもかなり珍しいパターンです。「発行」の記録はきれいに残っているのに「完成」の記録が構造として一件も存在しません。口頭で済ませているのか、紙の指示書に印を付けて終わりにしているのか、そもそも工機の仕事に「完成」という明確な区切りがなじまないのかを知りたいです。

  • 指示書(紙)に完成印を押して終わりにしている
  • 口頭で受注元・依頼者に伝えるだけ
  • 現物を届けた時点で完成とみなし、特に記録はしない
  • Excelや紙の台帳に別途記録している(何というファイル・帳票か:       )
  • 上のどれでもない

工機の仕事に「完成」という区切りを新システムで持たせるべきかどうかが決まります。

20.0%
工機の仕事量は、直近1年だけで8年分全体の5分の1に達しています 2020年以降に発行が急増(2020年624件→2021年969件)。直近12ヶ月(2025年7月〜2026年6月)の1,089件は、8年間の全5,438件の20.0%を占め、板倉製作所の生産系フローの中で最も増加ペースが速い領域でした。

ここ数年、工機課の仕事は実際に増えている実感がありますか? 増えているとしたら何が理由だと思いますか?

新しい得意先が増えた、内製に切り替えた、金型の更新サイクルが早まった、など心当たりがあれば教えてください。「システムへの入力が増えただけ」という可能性も含めて確認したいです。

  • 実際に仕事量が増えている(理由:       )
  • 仕事量の実感は変わらないが、以前より細かく指示書を発行するようになった
  • 特に変化は感じていない
  • 上のどれでもない
55.1% / 44.8% / 0.04%
工機の指示は「設計」「工機」「号口金型」の3種類に分かれていますが、「号口金型」はほぼ使われていません 指示区分(KFKUSJ): S=設計(治具)2,998件(55.1%)/K=工機(工程内製作)2,438件(44.8%)/G=号口(量産)専用の金型 わずか2件(0.04%)。

「量産部品専用の金型作業指示」という仕組みが画面上は用意されていますが、実際にはほとんど使われていません。号口(量産)向けの金型が必要になったとき、実際はどう指示していますか?

通常の「工機」区分にまとめて発行しているのか、量産向けの金型自体があまり発生しないのか、別の方法(口頭・Excel)で処理しているのかを知りたいです。

  • 号口向けでも通常の「工機」区分で発行している
  • 量産向けの新規金型自体がめったに発生しない
  • 口頭・Excelなど別の方法で処理している(どのように:       )
  • 上のどれでもない
99.9%
金型の「型式」を選ぶ欄は、ほぼ空欄のまま発行されています 工機作業指示(KFDP)5,438件のうち5,434件(99.9%)で型種コード(KFCDKT、めっき・表面処理などの型式区分)が「指定なし」のまま。実際に値が入っていたのはわずか4件でした。

金型を発行するときに「型式(表面処理の種類など)」を選ぶ欄がありますが、ほとんど使われていません。型式は口頭や図面で伝えていて、システムには入れる必要がないということでしょうか?

画面上はポップアップで型式を選べる作りになっていますが、実際にはほぼ機能していないようです。

4. システムに残らない仕事

ここが一番知りたいところです

工機課には個人別のログイン記録がなく、作業者コードも記録されていません。加えて工機の完成そのものがシステムに一度も記録されないため、「誰が・いつ・何を作ったか」は完全に工機課だけが知っている情報です。

金型・治具づくりで使う材料(工具鋼など)の発注は、AS/400を通していますか?

私たちが調べた範囲では、工機課の設計材料(工具鋼)の発注はAS/400を一切経由せず、Excelの台帳(発注先の仕入先ごとにシートが分かれたもの)だけで完結しているように見えました。もし合っていれば、その台帳の運用(誰が入力し、いつ発注するか)を教えてください。

  • 合っている。材料発注はExcelだけで完結している
  • 一部はAS/400も使っている(どの部分:       )
  • そのExcel台帳自体、心当たりがない
  • 上のどれでもない

対話式の画面を使わず、Excelに直接手入力で指示書を作るケースがあると理解していますが、それはどんなときですか?

標準の発行画面とは別に、Excelマクロを起動して空の指示書を作る特別なルートが用意されています。標準の流れでは対応できない、どんな例外的な案件のときに使われるのかを知りたいです。

金型の図面や仕様は、今どうやって現場に渡していますか?

紙で渡す、AS/400とは別のシステム(図面管理システムなど)から出力する、口頭で伝える、いずれもありえると考えています。

  • 紙の図面を印刷して渡す
  • 別の図面管理システムを見る(システム名:       )
  • 設計者・依頼者と直接話して決める
  • 上のどれでもない

5. こうだったらいいのに

AS/400の作り直しはしません

新しいシステムは画面も操作も一から作れます。今の不便を我慢する必要はありません。

次のうち、工機課であったら助かるものはありますか?

他社の工場では当たり前だが、今のAS/400にはない、という機能を並べました。要る・要らないを教えてください。

  • 「完成しました」をその場でボタン一つ・スキャン一つで記録できる
  • 金型の図面をタブレットでその場で開ける
  • 材料(工具鋼など)の発注状況を画面で見える化する
  • 今どの案件がどこまで進んでいるか、一覧で見られる
  • 号口(量産)専用の金型と通常の工機・設計を、画面上で区別しやすくする
  • 上のどれよりも先に直してほしいことがある(       )

逆に、今のやり方で「これは絶対に変えないでほしい」ものはありますか?

Excel台帳での材料発注のやり方、紙の指示書での確認、口頭でのやり取りなど、慣れているやり方を無理に変える必要はありません。失われると困るものを先に知っておきたいです。