産業用ロボットのティーチング(教示)や動作確認を、現場の実機を止めずに進めるために、Fab Forward では 2 つのシミュレータ を用意しています。性格の違う 2 つを役割分担で組み合わせているのが特徴です。
末尾の アクセス情報(まとめ) に、2 つの URL とログイン方法を一覧でまとめています。
ブラウザだけで実機相当のロボットを動かせる、というと簡単そうに見えますが、ここに至るまでには地道な積み重ねがありました。大きく 4 つのステップで進めてきました。

産業用ロボットの開発がどのように行われ、ツールがどんな機能を備えどう振る舞うのか——公開されている仕様や、オープンソースのロボット関連ソフト・標準的な開発手法を幅広く調査・研究するところから始めました。「現場で本当に必要な機能は何か」を見極めるための土台づくりです。
学んだ知見をもとに、オープンソースのロボット関連ソフトや各種ライブラリ、Web・ネットワーク技術を組み合わせ、ゼロから自社シミュレータ「FabForward Cobot Studio」を作り上げました。特定メーカーの製品に縛られず、インストール不要でブラウザだけで動く——「1 つの基盤で、メーカーが違っても扱える」という Fab Forward の一貫した考え方を、ロボットの分野でも形にしています。
精度の決め手は、メーカー純正の FR5 SimMachine(FAIRINO 公式の実機コントローラ環境)と通信して較正している ことです。自社シミュレータが計算する速度・加速度や可動範囲を、純正環境が返す「正解値」と突き合わせ、差分を補正します。カタログ値や推測ではなく、メーカー純正環境を基準に合わせ込んでいる——これが Cobot Studio の精度の源です。
最後に、協働ロボットメーカー FAIRINO の 実機相当シミュレータ(実機の制御装置そのもの) と 通信できるように実装 しました。これにより、自社シミュレータで作った動きを、純正環境の正解と突き合わせて検証できます。さらに、実機を動かすための Python SDK と、ロボット業界標準のソフト基盤 ROS2 のドライバ(AI 学習を行う NVIDIA Isaac へつながります)も、この輪の中に組み込みました。Cobot Studio が、現場(実機)から AI 学習までを見渡す 「単一の窓口」 になっています。
ここまでが「どうやって作ったか」の全体像です。以下では、2 つのシミュレータそれぞれの中身と、実際の使い方(アクセス方法)を説明します。
今すぐ試す(インストール不要) → https://cobot-studio.fab-forward.co.jp/?token=532419c0ab7cf21ce02f3e2350cd7960
特定メーカーに依存しない設計でゼロから作り上げた、Linux ネイティブのロボットシミュレータです。専用ソフトのインストールは不要で、上記のリンク(アクセストークン付き)を開いた瞬間からロボットが動きます。
公開デモは協働ロボット FAIRINO FR5 を収録しています。
| 機種 | 種別 | 動作パラメータ |
|---|---|---|
| FAIRINO FR5 | 協働ロボット(可搬 5 kg・リーチ 922 mm) | 各軸の最高速度をメーカー公称値(180°/s)で再現。純正環境と較正のうえ確認済み |
ブラウザの中で、実機相当の挙動を再現します。
「メーカーが違ってもひとつの基盤で扱える」というアプローチを、ロボットの世界でも形にしたものです。
アクセス → https://fr5-sim.fab-forward.co.jp ゲート認証:
fr5/fairino-fr5-demo→ 続けてアプリのログイン:admin/123
こちらは自社開発ではなく、ロボットメーカー FAIRINO が提供する実機コントローラのファームウェア をそのままコンテナで動かしたものです。画面はメーカー純正のティーチングペンダント(操作端末)で、実機とまったく同じモーション(速度プロファイル・ブレンド・I/O・各種プロトコル) を返します。Cobot Studio が「操作する側」なら、こちらは「実機の正解そのもの」です。
ブラウザからメーカー純正の操作端末をそのまま触れるので、実機を手配する前の評価や、自社シミュレータとの突き合わせに使えます。
※ 評価・社内検証用の環境です。上記のログイン情報は限定公開のため、取り扱いにご注意ください。
性格の違う 2 つのシミュレータは、役割分担 で組み合わせると強力です。
この 2 つをつなぐ仕組みを整備しました。Cobot Studio に 「SimMachine」パネル(接続/単独の切り替え)を追加し、ボタン 1 つで実機コントローラの**正解値を読み取って自社モデルに同期(キャリブレーション)**できるようにしています。
この連携はすべて 任意(オプション) で、接続しなくても Cobot Studio は単独で動きます。
役割分担(正直な線引き): 強化学習・接触物理シミュレーションは NVIDIA Isaac が、実機の駆動は FAIRINO の Python SDK が担当します。Cobot Studio は 教示・検証・書き出し・実機との誤差確認(QA)のコックピット です。それぞれの得意分野で組み合わせています。
不特定の方が触れられる公開デモにあたり、以下を整備しました。
→ 規約・プライバシー・ライセンス表記はサイト下部のリンク、または 利用規約 / プライバシー / ライセンス表記 から確認できます。
対応中(今後の宿題)
| 環境 | URL | ログイン |
|---|---|---|
| 自社シミュレータ FabForward Cobot Studio | https://cobot-studio.fab-forward.co.jp/?token=532419c0ab7cf21ce02f3e2350cd7960 | トークン付き URL(ID・パスワード不要) |
| メーカー実機相当 FR5 SimMachine | https://fr5-sim.fab-forward.co.jp | ゲート: fr5 / fairino-fr5-demo → アプリ: admin / 123 |
いずれも評価・社内検証用の環境です。Cobot Studio はインストール不要でその場で動きます。FR5 SimMachine はメーカー純正の操作端末そのものなので、実機の挙動を確かめたいときにご利用ください。